インクリメンタルな日々

精神障害(双極性障害II型)をかかえるヤドカリが、日々のどーでもいいことを書き綴っていくブログです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

量子テレポーテーション(アインシュタインと量子力学者達との苦闘)

量子テレポーテーション

☆導入編
○手袋事件
 寒い冬の朝、ある男が散歩に出かけました。途中で、男は、手袋をはめようと、ポケットに手を入れました。ところが、ポケットの中には、片方の手袋しかありませんでした。そうです。男は、片方を家に置き忘れてきたのです。男は、ポケットから、手袋を取り出しました。すると、その手袋は、右手のものであることがわかりました。そうすると、この瞬間に、家に忘れてきた方の手袋は、左手のものであることが、確定します。
 一見すると、当たり前のことのように感じられますが、これは、重大なパラドクスをはらんでいます。
 この「散歩」の距離をずっと遠くにしてみましょう。宇宙旅行に出かけて、何千万光年も家から離れた場所で、同じ事をしてみましょう。すると、ポケットから手袋を取り出すだけで、何千万光年先の家の手袋がどちらであるか、瞬間的に知ることができてしまうのです。
 しかし、これは、アインシュタインの相対性理論に反します。なぜなら、相対性理論によれば、いかなるものも、光速よりも速く移動することはできない、とされているからです。そして、相対性理論は、数学的に、完璧に証明されています。それにもかかわらず、この場合では、「手袋の情報」というものが、光速をはるかに超える速度で、伝わっているのです。
 これが、世に言う、「手袋事件」というパラドクスです。

○量子テレポーテーション
 この手袋事件を、より物理的に、きちんと形式化したものが「量子テレポーテーション」と呼ばれるものです。しかし、これを理解するには、膨大な前提知識が必要となります。
 それでは、まず、前提知識から学んでいきましょう。

☆前提知識
○物理学の歴史
 物理学は、大きく「古典物理学」と「新しい物理学」に大別されます。

・古典物理学
 古典物理学は、ニュートン力学と、電磁気学から構成されています。
 ニュートン力学は、その名の通り、イギリスの物理学者アイザック・ニュートンが、基盤となる「微分積分学」も含めて、全てを一代で築き上げた力学体系です。
 電磁気学は、電気と磁気との関係を理論化したもので、当時、その概念すらなかった「電磁波」の存在を、マックスウェルが予言したことで有名です。

・新しい物理学
 新しい物理学は、アインシュタインが提唱した相対性理論と、多くの物理学者たちによって組み上げられていった量子力学から構成されています。
 相対性理論は、現在では、非常に有名ですが、この理論の構築には、リーマン幾何学という、極めて高度な数学が用いられたことなどから、「世界でこの理論を理解している人間は一人もいない。」「実は、アインシュタイン自身も理解していないのではないか?」などとささやかれたほどでした。そんなわけで、アインシュタインは、相対性理論では、ノーベル賞をもらうことはできませんでした。彼がノーベル賞を受賞したのは、現在では、高校で教えられている「光電効果」の理論化によるものでした。
 量子力学は、ド・ブロイ、ニールス・ボーア、シュレディンガーなど、多くの物理学者たちによって組み上げられていきましたが、これまでの物理学とは、全く毛色が異なっていたため、一大論争が勃発しました。

・古典物理学の挫折
 古典物理学が完成した時、多くの物理学者たちは、「これで、宇宙の全ての現象を記述できるようになった。」と、おごり高ぶりました。しかし、実は、その足下には、とんでもない問題が、存在していたのです。
 ラザフォードらの実験により、原子の構造が明らかになると、物理学界に衝撃が走りました。「プラスの電荷を持つ原子核の周りをマイナスの電荷を持つ電子が回っている。」というモデルは、古典物理学では、到底受け入れがたいものだったからです。というのは、古典物理学では、回転している電子は、電磁波を発生して、その分、エネルギーを失います。結果、電子は原子核に引きずり込まれ、最終的には、原子核と衝突して、対消滅してしまうのです。
 完璧と思われていた古典物理学は、実は、「原子の安定した存在」という当たり前のことすら説明できなかったのです。

・ボーアの原子模型
 この問題に、最初に答えを出したのは、ニールス・ボーアでした。ボーアは、「電子は固有の”波長”を持ち、電子はその波が周期境界条件を満たす軌道のみを取ることができる。」という説を打ち出しました。しかし、この段階では、まだ、「原子核の周りを電子が”回っている”。」という発想から抜け出せてはいませんでした。

・電子雲
 量子力学が発展してくるにつれて、「電子が原子核の周りを”回っている”」という発想が間違っていることが明らかになってきました。その代わりに、「電子は、その”波動関数”(後述)によって定められた確率で、まるで、雲のように分布している。」という描像が認識されるようになっていきました。これを、”電子雲”と呼びます。

・常識との乖離
 このように、量子力学は、着実に成果を上げていきましたが、その一方で、常識とはかけ離れた結論をも導き出しました。「あらゆる物体は、絶対に、完全静止することはできない。(ゼロ点エネルギーの存在)」や「物体は、有限の高さの壁であれば、ただそばに置いただけで、壁を突き抜けることができる。(トンネル効果)」などが、その代表例です。
 また、全てが確率論で記述されていた点も、決定論に慣れ親しんだ”古い”物理学者たちを戸惑わせました。

・論争勃発
 ここに、量子力学肯定派と、反対派との間に、激しい論争が勃発しました。その中でも、反量子力学派の急先鋒だったのが、なんと、アインシュタインだったのです。彼は、「神はサイコロを振らない。」と主張し、量子力学を激しく攻撃しました。そして、彼が量子力学をやり込めるために考え出したパラドクスが「量子テレポーテーション」でした。


○量子力学概論
ここからは、「量子力学」とは、どのようなものなのか、見ていきます。
・ハイゼンベルクの不確定性原理
 ここで、ひとつの思考実験をしてみます。
 ある粒子の挙動を観測するために、光子を衝突させるとします。反射してきた光子の位置と速度を観測することで、粒子の位置と速度を知ることができます。
 もし、粒子の位置をより正確に知ろうとするならば、光子のエネルギーを高くすることによって、それが実現できます。しかし、です。高エネルギーの光子に衝突された粒子は、大きく突き動かされてしまいます。すなわち、粒子の速度に関する情報は、逆に精度が下がってしまうのです。
 これを、数学的に厳密に計算すると、
 Δr・Δv≧h/2π

 Δr・・・位置の誤差
 Δv・・・速度の誤差
 h・・・・プランク定数

となります。これを、「ハイゼンベルクの不確定性原理」と呼びます。
 これによると、物体の位置と速度を同時に正確には求めることはできない、ということになります。
 これは、「物体の初期位置と速度がわかっていれば、その後の物体の挙動は完全に予測できる。」とする古典物理学や相対性理論に対して、真っ向から対立するものでした。

・量子力学の世界観
 それでは、「量子力学では、なにも分からないのか?」と思ってしまいそうですが、そうではありません。量子力学は確率論が支配する世界です。「物体がここにいます。」という代わりに、「物体がここにいる確率はこのくらいです。」と記述します。ここが、決定論的な他の物理学と大きく毛色の異なる点です。
(余談)
 この確率論的な世界観を受け入れられなかったアインシュタインは、
 「私が見ていない時、月は存在しないのか?」
という言葉を残しました。

・波動関数
 量子力学において、最も重要な役割を果たす'のが、”波動関数”と呼ばれるものです。これは、シュレディンガー方程式を解くことによって得ることができます。ボーアの原子模型の「電子の固有な”波長”」とは、実は、この波動関数の波長のことだったのです。量子力学では、あらゆる物体が波動関数を持ち、ゆえに、「粒子であると同時に波動としても振る舞う。」(ド・ブロイの物質波論)ことが示されています。
 ここで、注意をひとつ。「波動」といっても、決して、物体から何かが波打って出ている、といったような勘違いだけはしないでください。物体そのものが波動なのです。(って、わけがわかりませんよね。でも、心配ご無用です。実は、量子力学を組み上げていった人達ですら、この意味が分からなかったのですから。)

・コペンハーゲン解釈
 量子力学推進派の物理学者たちは、この「わけのわからない」なかでも研究の手が止まることのないように、一種の共通認識を持つことにしました。それが「コペンハーゲン解釈」と呼ばれるものです。
 これによると、波動関数とその複素共役を掛け合わせたものは、その物体の存在確率の分布関数となるとされています。

・波動関数の収縮
 先に書いたとおり、量子力学は確率論に支配された世界です。しかし、ここで、大きな発想の転換ができます。ハイゼンベルクの不確定性原理を思い出してください。ここで、Δvを無限大に発散させるとするならば、すなわち、速度に関する情報を完全に無視するとするならば、Δrは限りなく0に近くなり、物体に位置は、ほぼ一点に焦点を結びます。ここに、確率論に支配された世界に、確実性の光が見えてきます。これを、波動関数の収縮と呼びます。そして、おおよそ「観測」というものは、すべからくこのようなものであると、量子力学は主張するのです。

・状態の量子化
 先に述べたとおり、波動関数を求めるには、シュレディンガー方程式を解く必要がありますが、これは、一種の、固有値・固有関数問題となります。すなわち、ある固有値を与えると、それに対応した一対の波動関数が決定します。つまり、物体は、どんな状態でも取れるわけではなく、固有値ごとの「とびとびの」状態しか取ることができません。これが、この理論が「量子」力学と呼ばれるゆえんです。(すなわち「量」の「素子」で、「量子」というわけです。)

・スピン
 量子力学はあらゆるものを量子化します。ここでは、電子の回転を考えてみましょう。電子の回転も飛び飛びの状態しか取ることができません。より具体的には、+1/2と-1/2の二つの状態しか取ることができません。この1/2というのは、「2回転させると元に戻る。」というちょっと不思議な意味を持っています。電子の場合、この2つしかないので、+の方を”アップスピン”ーの方を”ダウンスピン”と呼びます。

これで、やっと、前提知識はおしまいです。

☆本論
○量子テレポーテーションの歴史的意義
 量子テレポーテーションは、当時台頭し始めていた量子力学に対して、反対派の急先鋒であったアインシュタインが、量子力学をやり込めるために提唱した一種のパラドクスでした。量子力学と相対性理論を天秤にかけ、「相対性理論が数学的に完全に証明されている以上、間違っているのは量子力学の方だ。」というのが、彼の主張でした。

○量子テレポーテーションとは
 いよいよ、量子テレポーテーションの説明に入ります。
 まず、一対の電子対を用意します。(一方はアップスピン、もう一方はダウンスピンです。)これに光子を衝突させて、電子対を分裂させます。そうすると、電子は互いに遠ざかり始めます。そのまま、ずっと遠ざけます。ずっとずっと遠ざけます。そして、何千万光年も遠ざけます。その上で、一方の電子を観測します。そして、例えば、それがアップスピンであることが判明したとすると、その瞬間に、もう一方の電子はダウンスピンであることが確定します。
 しかし、これは、やはり、相対性理論に反します。電子のスピンの”情報”というものが、光速よりも速く伝わっているからです。量子力学的な言い方をするならば、波動関数の収縮速度が光速を越えている、ということになります。このパラドクスを、量子テレポーテーションと呼びます。

○量子もつれ
 このパラドクスを解決するために、量子力学推進派の物理学者たちは、”量子もつれ”という概念持ち出しました。量子テレポーテーションでは、2つの電子の波動関数は完全に分離したものであることが前提となっています。しかし、実は、ここに、大きな落とし穴があったのです。
 実際には、この場合、2つの電子の波動関数は互いに「もつれあって」おり、一方だけを単独で観測することは不可能なのです。一方の電子のスピンを確定するためには、もう一方の電子の情報も必要であり、その情報を持ってくる速度は光速を越えません。従って、波動関数の収縮速度も光速を越えず、相対性理論に反しないことになります。

○パラドクスの解決とその応用
 このように、”量子もつれ”という概念を持ち込むことにより、手袋事件に端を発した量子テレポーテーション論争は幕が下ろされました。アインシュタインの完敗です。
 現在では、この”量子もつれ”を利用して、一度に多数のビットを同時に処理することのできる”量子コンピュータ”の研究・開発が進められています。

☆おまけ
○量子力学と反物質
 シュレディンガー方程式を解くと”一対の”波動関数が得られる、と述べたことに気がつきましたでしょうか?そうです。シュレディンガー方程式の解は、実は、2つ存在するのです。そして、それぞれの波動関数からエネルギーを計算すると、一方は正のエネルギーを示しますが、もう一方は負のエネルギーを示します。
 当初、負のエネルギーを持つ方の解は「物理的に意味をなさない。」として、切り捨てられていました。しかし、これは、重大な意味を隠し持っていたのです。”反物質”の存在です。反物質は、通常の物体とは正反対の性質を持つものです。したがって、エネルギーがマイナスであることはむしろ当然のことと言えるのです。
 高エネルギー物理学が発達していく中で、これが実証されることとなります。真空の中に高エネルギーの光子を打ち込むと、正物質と反物質がちょうど当量発生することが実験的に証明されたのです。

○量子力学と宇宙創造論
 ハイゼンベルクの不確定性原理は次のように書き直すことができます。
 ΔE・Δt≧h/2π

 ΔE・・・エネルギーの誤差
 Δt・・・時間の誤差
 h・・・・プランク定数

 また、相対性理論より
 E=mc^2

 この二つから、極めて重大な事実が明らかになります。
不確定性原理より、Δtが極めて小さい時、ΔEは極めて大きくなります。すなわち、エネルギーの揺らぎが極めて大きくなります。そして、そのエネルギーは、相対性理論より、質量に変換されます。これが宇宙の全質量の由来であると、多くの物理学者たちは考えています。このエネルギーの質量への変換は、ビッグバンの最も初期に起こったとされています。
 量子力学は、このように、宇宙創造論にまで、深く関わっているのです。

 以上、量子テレポーテーションについて、書いてみました。いかがでしたでしょうか?お楽しみ頂けたなら幸いです。
スポンサーサイト

祖母の葬式に行ってきた。

超お久しぶりの更新です。
え!?ちゃんと生きていましたよ。ええ、なんとか。。。

タイトルの通り、昨日、一昨日と、
祖母のお葬式に行ってきました。
感想を一言で言うと、、、「づがれだ~」に尽きますね。
太ったせいで、喪服のズボンはキツイし、
挙げ句は、葬式の〆の挨拶をさせられるし、
心身ともに、疲れ切りました。
おかげで、今日は、一日、寝込みました。

それにしても、人が一人死ぬって事は、
ホント、大変なことなのですね。。。
それを、身をもって感じ取った3日間でした。

今日は、早く、寝ようっと。

悪夢見たー!

今日は、朝一から、悪夢を見てしまいました。
以下、その内容。

高校3年生の夏休みが終わり、学校へ登校しました。
ところが、
、、
自分が、どこのクラスか、分からないではないですか!!!

全クラス、回っても、さっぱり分からない!
しかたなく、先生に泣きついて、教えてもらうも、
本当に、そこで正しいのかどうか、全く分からない。
不安だらけのまま、とりあえず、席に着いたところで、
ようやく、目が覚めた。

普段から、クラスのメンバーの顔や名前を覚えていない報いですな。

なぜ、夏至が最も暑くないのか?-数学的説明-

中途覚醒してしまったので、ついでに、一筆、書こうと思います。
「なぜ、夏至の日が最も暑くないのか?」
を、数学的観点から、考えてみようと思います。

最初に、結論だけ、書いてしまいます。
「cosθを積分するとsinθになる。」
これが、この問題の本質です。

なんのことか、さっぱり解りませんね。
それでは、もみほぐして、説明していきましょう。

まず、日照時間、および、日光の強さを、
擬似的に三角関数のcosθと近似します。
(これについては、後述)

すると、地表面の受ける熱量の総和は、
cosθを積分した値となります。
そして、cosθを積分するとsinθになります。
従って、地表面が蓄えている熱量は、cosθではなく、
それよりも、π/2だけ位相がずれた、sinθとなります。

すなわち、三角関数は、積分すると、位相がずれるのです。
この位相のずれが、夏至の日と、最も暑い日のずれとなって
現れているのです。

では、日光の強さを、本当に、cosθと近似して良いのか?
ですが、ここまでは、説明を簡単にするために、
あえて、cosθだけを選びました。
実際には、フーリエ変換によって、
すべての波は「sinθとcosθの重ね合わせ」で
表すことが可能であることが示されています。
(ちなみに、sinθの積分は -cosθとなり、
こちらも、位相がずれます。)

したがって、日光の強さの変動を三角関数の重ね合わせと見るならば、
その積分値は、位相がずれた関数になります。
ゆえに、夏至の日は、最も暑い日にはならないのです。

久々の更新、久々の不調

また、更新が、長らく途絶えました。
We3bチャットに、再び、のめり込んでいました。^^;
どーも、あの手のものは、中毒性があるようで、
いかんですな。

で、久々に調子を崩したヤドカリです。
なんと言うか、疲労感が、とてつもなく、酷いです。
先ほどまで、ずっと、朝寝していたのですが、
まだ、疲れがとれず、ぐったり状態、です。

明日から、また、社会適応訓練が始まるかと思うと、
考えただけで、ぞっとしてしまいます。
(たいした仕事、していないのにね。)

保護室入院願望が、また、むくむくと、
頭をもたげてきています。
これって、どう考えても、正常じゃないよね。
人間扱いされない、あんな空間に、
自分から、志願して入りたがるなんて、
それ自体、今の、自分の精神状態の異常さを、
如実に物語っていますね。

ヤバイですね。マジで。
次のページ

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。